外務省専門職員を目指していますが、独学で受かることは可能なのでしょうか?また、予備校を使うならどこがいいでしょうか?
今日はこちらの質問に回答します。
同期の外交官数人に、外務省専門職員採用試験を受ける際に利用した予備校や勉強方法について聴取しましたので、コメントとともに紹介します。
結論から申し上げると、外務省専門職員を目指すなら、使う予備校は現状一択です。
本記事の内容
- 外務省専門職員採用試験(いわゆる「外専」)の対策を行っている予備校
- 独学で受かることは可能なのか?
もくじ
外務省専門職員とは?
外務省に入る道は、大きく分けて4つあります。
- 国家総合職試験に受かり、外務省官庁訪問を突破して、総合職員(いわゆるキャリア外交官)として外務省に入ること
- 外務省が主催する外務省専門職員採用試験に合格し、専門職員(いわゆるノンキャリ外交官)として外務省に入ること
- 国家一般職試験(高卒)に受かり、外務省官庁訪問を突破して、一般職員として外務省に入ること
- 中途採用で外務省に入ること
このうち、上記2つの試験で外務省に入れば、入省後1年または2年後に、2年以上の在外語学研修という特権が与えられます。
また、最近は高卒一般職員への研修制度も充実してきていますので、一般職員も最低半年間の在外語学研修が与えられます。
ちなみに、中途採用者は、「十分な語学力を前提に採用される」ため、残念ながらまとまった語学研修期間が与えられることはありません。故に、外務省を目指す多くの人が、総合職試験や専門職試験を目指すわけです。
外務省専門職員の仕事内容やキャリア形成の流れについては、以下に詳細な記事を作成していますので、そちらをご覧ください↓
外務省専門職員採用試験に受かるには?
今回は昔のよしみで、外務省専門職員の同期・先輩・後輩9名の協力を得て、外務省専門職員になるために利用すべき予備校について調査を行いました。
結果は以下のとおりです。
利用した予備校 | 人数 |
---|---|
Wセミナー | 8人 |
独学 | 1人 |
結果はわかっていましたが、みなさんほぼWセミナーを利用していました。(Wセミナー公式サイトは以下リンクから↓)
公務員(外交官〈外務専門職〉)この記事を読まれている人の多くはすでに御存知かと思いますが、外務省専門職員採用者のほとんどが、予備校としてWセミナーを利用しています。
ノウハウや実績面、また入省後の人脈形成の容易さという観点からも、外専対策として予備校を利用するならWセミナー以外ありえません。
以下、今回の集計の協力してくれた方のうち、Wセミナーを利用した3名の方のコメントを紹介します。
Kさん
外務省専門職員採用試験を目指そうと思ったとき、予備校について調べたらほぼWセミナー一択だというのはすぐわかった。外専は、国際法の論文試験があるので、予備校に通わないと対策がほぼ不可能だと聞いていたので、大学3年から通った。
Hさん
一度は独学でやってみようと思ったが、外専特有科目である国際法論文と経済論文は、独学ではやはり厳しかった。素直にWセミナーに通ってよかった。
(※昔は外務省専門職採用試験の論述科目は、①憲法、②国際法、③経済の三つであったが、平成30年度の外専試験からは、憲法と経済はどちらか一つを選択することになり、格段に楽になった(国際法は引き続き必須科目))
Uさん
外専試験の鬼門は国際法。法学部であっても国際法の論文は全く馴染みがないし、市販の教材では全く対応できない。Wセミナーが予備校生だけに配っている教材を利用しないと、ほぼ受かることは無理だろう
皆一様に、国際法の対策は予備校に通わないとほぼ不可能だという点を挙げていますね。
Wセミナー公式サイトは以下のリンクからご確認ください↓
公務員(外交官〈外務専門職〉)独学で外専に受かる?
現実的な問題として、外専を本気で目指す場合は、予備校(Wセミナー)に通うことが最善の方法であることは間違いないですが、独学で受かることが不可能なわけではありません。
以下、独学で外専に受かったRさんのコメントを紹介します。
Rさん
家が裕福でなかったので、当時予備校に通う余裕はなかった。市販の教材を利用して、大学4年時に一回目の外専試験に挑んだが撃沈。一回目の試験後、Wセミナーに通うかどうか思いあぐねていたところ、以前にWセミナーに通っていて不合格になった先輩から国際法の教材をもらい、それを一年間ひたすらに勉強したら二回目に受かった。予備校(Wセミナー)の教材がなかったらたぶん受からなかったと思う。
国際法が大好きでずっと勉強してきた人なら、あるいは独学で受かることは可能かもしれませんが、国際法を勉強したことがなく、短期で受かりたいと思うなら、素直にWセミナーに通うのが無難でしょう。
ちなみに私Mも独学で外専に受かっています。Rさんと同じような境遇でした。
独学の是非に関する記事は過去に別記事を作成していますので、そちらもご参照ください↓
以上、外専に受かるための利用すべき予備校についてでした。
なお、外専ではなく、総合職員として外務省に入ることを目指す人については、以下の記事をご参照ください↓