将来の就職先として外務省を視野に入れています。けど私は英語が本当に苦手です。やはり外務省に入るなら英語は必須なのでしょうか?
ずばり、英語は必須です。
でも私が外務省に入ったときはTOEIC700点未満でした。それでも外務省に入って、外交官として約10年働いてきました。
英語はあくまで自己実現のための手段です。
本記事の内容
- 外交官に必要な英語力
- 外交官に限らず国家公務員を目指すなら英語をやっておくべき
- 大学でやっておくべきこと
- おすすめの英語学習ツール(cambly)
もくじ
外交官に必要な英語力は?
よく勘違いされる方がいますが、外交官、皆英語ぺらぺらなわけではないです。
「この人、これで外務省で働けるのか?」という英語力の人はよくいます(入省したての私です)。
外交官にネイティヴ並の語彙力や発音は全く必要ないです。
ある程度の語彙力と最低限の日常会話ができるのであればなんとか働けます。
私が外務省に入ったときはTOEIC700点未満、まともな英会話もできませんでした。
入省した当時、あまりにも英語ができなくて、外国の要人が来たときも、ろくにメモが取れず、上司からよくおこられました。
「こんな簡単な英会話も聞き取れないのか!」と。
でも本省勤務時の私は英語を勉強する時間なんか文字通りなかったので、そのままずるずると英語を勉強する時間もなく、ただ毎日無になってがむしゃらに働いていました。
そんな私でしたが、英語ができないながらも外務本省での勤務を終え、在外公館に旅立ちました。
2年間の在外研修を終え、自分の専門語(英語ではありません)はある程度モノになり、大使館勤務がはじまりました。
そのときの私の英語はというと、本省時代よりはマシというレベルでした。
ここから、私の英語学習との闘いが始まりました
大使館勤務の基本的な仕事と言えば情報収集です。
例えば、オープンソースで情報収集を行うにしても英語で書かれた記事も多いですし、その国の人に会って話をするときも、自分一人で会うときはその国の言語をしゃべれば良いのですが、上司の同席としてついて行く場合は英語でコミュニケーションを取らなければいけません。
・・・相手の言っていることが全く聞き取れない!!
このとき自分はやっと、 ^^) 「英語苦手~♪てへ」なんて言っている場合じゃない!と気づいたわけです。
必要は学びの母なんて言いますが、人間本当に必要にならないと物事に真剣に取り組まないものです。
私の場合、英語のレベルが仕事の質と残業時間と生活の質に直結することになったので、在外公館勤務になってから英語も自分の専門語と同じぐらい必死で勉強するようになりました。
その結果、在外公館2年目ぐらいには、日常会話と外交上頻繁に使う英語の語彙ぐらいは、不器用ながら読んで書いて聞いて理解できるようになりました。
まとめると、①外交官に英語は必須です、②でもネイティヴレベルでなくても全く問題ない、③ぶっちゃけ日常会話レベルでもなんとかなる、④でも英語のレベルが仕事の質と残業時間の有無に直結するので、英語は勉強しとけ!ということです。
要は、学生時代に英語をしっかり勉強しておいたほうが、社会人になった後、いろんな面で得ということです
外交官に限らず、官僚なら英語をやっておくべき
今の時代、英語のグローバル化の波が本当にすごいです。世界中どこ行っても英語だらけです。
でもこれは言い方を変えれば、英語が話せればあらゆる人生の可能性が開かれるということです。
外務省の職員に限らず、防衛省、経産省、環境省、警察庁、文科省、法務省等々どこの省庁の職員であっても、英語ができればいろんな可能性が生まれるんです。
これもよく勘違いされる方がいるのですが、外務省は外務公務員だけで構成されているのかというそんなことはなく、「出向者」の方がたくさんいます。
出向者とは、民間会社や省庁その他の行政から外務省に期間限定で配属されている人のことですね(なぜか半沢直樹の影響で一時期悪い言葉のように捉えられていましたが)。
この出向者の方の数は本当に多いのです。
外務本省にもたくさんいますが、在外公館に本当にたくさんの出向者の方がいます。
私が勤務していた大使館はいわゆる中規模公館(全体で40人程度の職員)と呼ばれるところで、日本から派遣されてくる外交官の数は15人ほどでした。
そのうち、純粋に外務省から来た人間は10人で、他の5人は防衛省や経産省、文科省、警察庁、民間会社から出向してきた人たちでした。
ちなみに、在外公館といっても、国によってその国におく日本大使館の規模は当然異なります。米国大使館や中国大使館、ロシア大使館はめちゃくちゃでかい一戸建てで、そこには日本人と現地人合わせて数百人規模の人たちが働いています。一方で小さい国の日本大使館なんかは、オフィスビルの中の何階部分だけ借りて営業してます、みたいなのも結構あります。
大学生のときの私は何もしらなくて、在外公館に勤務する人は英語が堪能な外交官オンリーみたいな勝手な思い込みがありました。
もしかしたら昔はそんなに出向者がいなかったのかもしれませんが、今の時代はいろんな省庁の人が外務本省や在外公館に出向者としてやってくるのです。
繰り返しになりますが、今は英語のグローバル化の波がすごいです。
外交官に限らず、今の時代は官僚皆が英語を話すことを求められます。
仕事の相手は日本人だけという時代は終わり、外国からきた要人の接遇を行ったり、その人のために英語でプレゼンを行ったりと、英語を使う機会というのは10年前と比べて段違いに多くなりました。
特に今はコロナ禍の影響もあってオンライン会議も増えているので、そうなると余計に日本と外国との距離は小さくなり、英語でコミュニケーションを取る機会も増えてきます。
ネイティブ並の流暢さや語彙力は全く必要ありません。必要最低限しゃべれればいいのです。
日本の人口は1億人ちょっと、世界の人口は60億です。英語をしゃべれるだけで交流の幅が60倍に広がると考えると、「英語、がんばろう!」という気になりませんか?
大学生のうちにやっておくこと
私は在外公館で働くまで、なんとなく英語が苦手でずっと避けてましたし、今はそのことを後悔しています。
「自分は大学4年間もある中で何をやっていたんだ」と。
あなたがもし大学生、または高校生、この際社会人でもいいです。英語は勉強しておきましょう。
英検取れとかTOEIC何点以上取れとか、そういう問題ではありません。日常的な英会話をできるようしておきましょう。
英会話は、仕事、生活その他あらゆる面で自分の人生を豊かにしてくれるツールになるんです。
ちなみに、大学生の方に特に伝えたいのですが、1年生、2年生、3年生の内から試験勉強だけをやるのはやめておきましょう。
試験勉強は所詮試験に合格するための一時的な技術に過ぎません。
試験に合格したあとは学んだ内容なんか忘れます。
私なんて、外交官試験に受かるために頭に詰め込んだ当時の知識なんて今は何一つ覚えていません。強いて言えば、英語面接のために勉強した英語の語彙ぐらいです
試験勉強なんて、真剣になれば1年あれば足りるというのが私の持論です。
そんなテクニックを1年生の頃から頭に詰め込むのではなく、英語とか第二外国語とか、将来仕事場で役に立ちそうなことをしっかり勉強しておきましょう。
もちろん、言語に限らず、簿記とかの資格試験やプログラミング技能とかでもいいです。
試験勉強で得た知識は、間違いなく将来忘れますし使わないので、やめときましょう。
おすすめの英語学習アプリ(Cambly一択)
話が戻りますが、私が本当に真剣に英語を勉強しはじめたのは在外公館に勤務してからです。
でも、実は私の英語力は別にそこまで悪くなく、文法はしっかりわかっていたし、語彙力も普通の日本人の方に比べたら高いほうだったと自負しています。
でも、日常会話が絶望的なほどできなかったんです。外交官だったのに恥ずかしい限りです。
私の英語学習は中学からで、中学も高校も大学も、英語の授業でネイティブから教わったことはありません。
教師は全員日本人でした。
その教師の人たちも別に英語がぺらぺらなわけではなく、今思い返す酷い日本語なまりのカタコト英語を話す人ばかりでした。
そんな環境だったので、英語の文法や単語を学ぶ機会はあっても、話す機会は全くありませんでした。
これは日本の英語教育の根本的な欠陥だと思いますので、なんとかしないといけないですね。
というわけで、私の英語学習の根本的な課題は、ひたすら英語を話すことだったんです。
今の時代、英語のことを発信しているユーチューバーは腐るほどいるので、はじめはそのユーチューバーたちの動画を見て勉強しました。
もちろん全部無料ですし、動画で実際にきれいな英語の発音を聞きながら勉強ができたので、リスニング力はかなりついたと思います。
でも問題の「英語を話す機会」を確保することはやはり難しかった。
youtubeは最強の英語学習ツールの一つですが、やはり一方通行の情報発信なので英語の会話力を伸ばす学習機会を確保するのは難しかったです。
そんな悩んでいたある日、私の一つ上の期で英語が非常に堪能な人がアドバイスをくれました。
「Camblyをやれ」と。
Camblyって何?と内心思いながらも、その方のアドバイスのとおりCamblyを始めてみましたが、これがスゴイ。その凄さを箇条書きにしてみました。
Cambly これがスゴイ
- いつでもどこでもネットさえあればネイティブの講師と生のオンライン英会話ができるアプリ
- 毎回の授業で講師が変わるため、毎授業中だるみすることなく程よい緊張感をもって望める(学習効率が高い)
- 一回のレッスンは60、30分、15分と選べるので、隙間時間にできる
- 予約不要なので、レッスンを受けたいときワンクリックで受けられる
- 従来の英会話レッスンに比べて安い(プランやキャンペーンの併用で一時間10米ドルまで抑えられる)
私はこれまでいろんな英語学習教材を使ってきましたがどれもしっくりせず、結局高いお金だけ払って何も身につかないということが結構ありました。
ロンドンへも3か月英語留学したことがあります。この3か月の家賃代と語学学校費で130万円以上ふっとびました。
もちろん留学の全てが無駄とは言いませんが、純粋な英語学習という意味では、あまり伸びた実感がありませんでした。
ですが、このCamblyは素晴らしい。在外公館時代の忙しいときに隙間時間を利用してできるし、何より安い。
このCamblyのおかげで、英語の会話力を得るとともに、ネイティブと英語で話すときも全く緊張しなくなりました。
英語を話す機会が欲しいけど、留学費用もないし、英会話スクールに通う時間もないし、そもそも本当に身に着くかもわからない・・・と思っている方がいたら、ぜひこのcambly試してみてください↓
以上、外交官と英語の解説でした。またこの関連の記事をどんどん作っていこうと思います。