試験対策

【予備校比較:国家総合職】現役の国家総合職の人たちが利用した予備校5校(独学も可)

国家総合職試験を受けようと思っていますが、独学では厳しいと思い、予備校を利用しようと思っています。総合職試験対策におすすめの予備校について教えてください。

以前こんな質問を頂いていたので、昔の人脈を使い、現役の国家総合職仲間に、受験時代に利用した予備校を聞いてみました。

本記事の内容

  • 現役の国家総合職から聞いた予備校の評価
  • 自分に合った予備校を選ぶのが良い

もくじ

現役総合職が利用した予備校

現役の総合職十数人にアンケートを送り、返信を頂いた9名の回答を載せていこうと思います。

省庁別、年齢別の回答統計は以下のとおりです。

省庁回答人数年齢層
外務省6名20代2名、30代4名
国交省1名40代
経産省1名30代

筆者は元外務省の人間なので、外務省の人間が多くなってしまうのはご了承ください・・・

一部の方を除き、皆さん今もそれぞれの場で現役としてバリバリに活動しています。

これらの方々に、自分が国家総合職を受ける際に利用した予備校をコメント付きで回答いただきました。

結果は以下のとおりでした。

予備校回答人数年齢層
アガルートアカデミー3名20代2名、30代1名
伊藤塾2名30代
Wセミナー1名30代
LEC東京リーガルマインド1名40代
大原1名30代
独学オンリー1名30代
意外にもトップはアガルート

利用者のコメント

以下、頂いたコメントを載せていきます。

アガルートアカデミー利用者

Aさん(20代)
自分は広告を通して知り、ちょうどセールをやっていたので思い切って申し込んだ。田舎の大学だったので、通学するのも面倒だったので、完全通信に力を入れているところに魅力を感じた。実際、通信で映像を通していつでもどこでも聴講できるので、通学時間等の無駄な時間を削りたい自分にとって合っていた。内容も専門の予備校だけあって、試験に特化した内容で、よく練られていたと思う(20代外務省)。

Bさん(30代)
自分は民間企業に勤めつつ勉強をしていたので通信口座以外の選択肢がなかった。当時は総合職対策を通信でやってくれるところがアガルート以外中々なかったので結果的にアガルートにした(筆者注:今はコロナの影響もあって総合職口座をオンラインでやるところは増えています)。結果的に、いつでもどこでもオンライン口座を受けられるのは助かった。最近はムキムキのウサギが出てくる広告が面白い(笑)

Cさん(20代)
総合職試験を勉強する上で独学でやる自信もあったのだが、どうせなら一発で受かりたいし、独学では中々カバーできない面接対策や個別相談が充実していたアガルートを選んだ。マネオプなどのオプションも使ったので受講料が少々かさんでしまったが、合格者返金制度も利用させてもらったので損した気分は全くない。

アガルートを利用した人たちは皆最近試験に合格した人達でした。総合職コースの合格者返金制度は他の予備校にはない強みですね。

伊藤塾利用者

Dさん
自分は元々司法試験の勉強をしていて途中から国家総合職に切り替えた。伊藤塾の存在は法学部時代からよく知っていた。大学の生協もなぜか伊藤塾推しのラインナップだった(笑)。総合職試験でも法律区分一本に絞っていたので、法律区分に強い伊藤塾を選んだ

Eさん
自分は法学部だったので、法律区分に強い伊藤塾を選んだ。司法試験と並列でやりたく、司法試験と総合職法律区分両方をやってくれるコースは伊藤塾にしかなかったので。結構高い受講料を払いましたが、司法試験も総合職も受かったので、誠先生に感謝です。

伊藤塾の教材は私の大学生協でもイチオシでした。「伊藤誠」は法学部生ならだれでも知ってますね。

Wセミナー利用者

Gさん
自分は在学時代に国際法を勉強しており、政治・国際区分の強いWセミナーを選びました。Wセミナーは、外務省専門職員採用試験対策の独占予備校としても有名なので、国際法を学んでいる自分にはちょうどいいかなと。

外務省専門職員の9割はWセミナー(TAC)にお世話になっているのでは・・・?

LEC東京リーガルマインド利用者

Fさん
自分は理系なので、理系区分で総合職対策をやっている予備校がLECぐらいしかなかったので、LECにしました。本当は独学でやりたかったのですが、理系対策は独学でやるにはあまりにも一般で売っている教材だけでは頼りなかったので。老舗だけあってしっかりした教材、カリキュラムがあって、勉強方法に確信を持てたのが良かったです。

国家総合職は法律・教養区分が圧倒的に人気ですから、理系対策ができるのは大きい。

資格の大原

Hさん
基本的に総合職対策は独学でやっていたが、面接対策や官庁訪問対策は独学だと限界があったので、大原の政策研究・人物試験対策の口座を受講した。ちょうど住まいから近場にあったので通いやすく、面接対策もしっかり行えたので通ってよかったと思っている。

筆者が子供の頃から知っている超老舗予備校ですね。大原学園は予備校というよりもはや学校。

番外編:独学オンリー

Ⅰさん
総合職試験はすべて独学でやった。筆記試験は問題なかったが、やはり人物試験対策をどうやればいいのかわからず、友達の力を借りて何となく対策をした(笑)。結果的に合格できたからよかったが最後まで中々の綱渡りだった。働いてそれなりの給料をもらっている今だから言えることかもしれないが、数十万払って対策ができるなら、予備校を使っておけば良かったと思っている。

同じく独学で公務員試験を突破した身として気持ちがわかる。面接対策は本当に辛かった・・・

各予備校特徴まとめ

予備校特徴まとめ
アガルートアカデミー(メリット)
・通信講座の良さを最大限活かす作り
・個別相談、個別指導に力を入れている
・他校にない合格返金制度でモチベアップ
・若い予備校ゆえ、今後の成長にも期待

(デメリット)
・オプション等を付けると高額になりがち
伊藤塾(メリット)
・法律区分に圧倒的強み
・司法試験との並列勉強可

(デメリット)
・法律・教養以外の区分対策はない
Wセミナー(メリット)
・政治・国際区分に強い
・人物試験対策に強い
・外専試験志望者をほぼ独占→外務系強し

(デメリット)
・理系区分対策なし
LEC東京リーガルマインド(メリット)
・唯一の理系区分対策あり
・大手&老舗の安心感

(デメリット)
・政治・国際区分対策はない
大原(メリット)
・総合職対策で最も安いコースあり
・大手&老舗の安心感

(デメリット)
・政治・国際区分、理系区分対策なし
独学オンリー(メリット)
・お金の節約!
・自分のペースで勉強可

(デメリット)
・自分の勉強方法に確信が持てない
・同じ受験仲間とのつながりが乏しい
・面接含む人物試験対策が厳しい

ちなみに各予備校の料金については、それぞれの予備校のカリキュラムや受ける口座数によって千差万別なので、あえて表として載せていませんが、一年間みっちりやることを想定したらどの予備校もおおよそ50万~60万円となります。

割引やクーポンをうまく利用しよう

予備校のスタンダードコースを利用すると、やはりそれなりのお金がかかってしまいます。

「大学の学費に加えて予備校の費用も・・・」と思う気持ちは、貧乏学生だった私もよくわかります。

一方、予備校は、最短合格のための知見やノウハウ、勉強の環境を提供してくれる専門機関なので、利用するならそれなりの費用が掛かってしまうことも当然です。

そこで、各予備校は、定期・不定期にクーポン配布や早割キャンペーン等を行っているので、それらをうまく利用して申し込むの一つの手です。

各予備校の割引キャンペーンやクーポンについてまとめてみました。各予備校のHP(以下リンク)も参照してみてください。

予備校総合職コース割引
アガルートアカデミー合格者全額返金or合格祝い金3万円分
・再受講割引(20%OFF)
・再受験割引(10%OFF)
・学生向けクーポン5000円
・講座分割手数料0円キャンペーン(不定期実施)
・アウトレットセール(不定期実施)
伊藤塾・早期割引キャンペーン(総合職コースは5万円OFF)
・受講料サポート制度 (書類審査で総合職コースなら8万円OFFの可能性)
・再受講割引制度(40%OFF)
・MIRAIサポート(経済的事情のある人を対象に、書類審査で最大80%OFF)
Wセミナー・再受講割引(大幅割引)
・入門本科生割引(10%OFF)
・早割キャンペーン(不定期。入門本科生割引と併用可)
LEC東京リーガルマインド・再受講割引(30%OFF) 
・再受験割引(10%OFF) 
・学卒未就労者割引(20%OFF) 
・退職者離職者割引(20%OFF) 
大原・大原受講生割引(3%OFF)
・複数科目セット割引(10%OFF)

初めて予備校を使う人にとっては、学生向けクーポンや早割キャンペーンが狙い目です。表を全体的に見ると、やはりアガルートの合格者全額返金は魅力です。不定期で行うセールもあるので、すぐにではないが将来予備校を利用することを検討している人は、日頃から予備校サイトをチェックしておくと良いでしょう。

自分に合った予備校と勉強法を選ぼう

今回の調査では、他の大手の予備校と比べて、新参であるアガルートを使った人が多かったことは意外でした。

やはりムキムキウサギの広告効果が強いのでしょうか・・・

総合職試験対策を行っている予備校は多数ありますが、なるべく安いところを狙いたい受験生の方々の気持ちはよくわかります。

でも実際、合格のためには、「自分に合った予備校」を選ぶことが最善です。

最終的には値段を見て決めるというよりは、自分の勉強方法(マイペースでやりたいか、カリキュラムに従って厳密にやりたいか等)や置かれている環境(通学するのに便利か等)を考慮して予備校を決めるのがいいと思います。

その最善が独学であるなら、それもまた一つの道だと思います。

最後に、各予備校に合っている人を表でまとめて、今回の記事は終わりにします。

予備校向いている人
アガルートアカデミー・通信を活用して自分のペースで勉強したい人
・個別指導をしっかりしてもらいたい人
・合格者返金制度を利用したい人
伊藤塾・法律区分を狙う人
・司法試験も同時に目指したい人
Wセミナー・政治・国際区分を狙う人
・人物対策試験に特に力を入れたい人
LEC東京リーガルマインド・理系区分を狙う人
・大手&老舗の安心感を得たい人
大原・費用を抑えつつ苦手科目に集中して講義を受けたい人
・大手&老舗の安心感を得たい人
独学オンリー・お金を節約したい人
・完全に自分のペースで勉強したい人
・自分の勉強法に確信を持てる人
・意志が固くモチベーションを維持できる人
・面接等人物試験対策に何らかの目途がある人
・孤独に勝てる人
  • この記事を書いた人

M

元外交官【経歴】語学留学から帰国後慌てて職探し ▶︎ 外務省入省 ▶︎ 本省→在外→本省→退職 ▶︎ 培った言語を活かして翻訳、言語教師 ▶︎ 2児の父 ● マルチリンガル(4言語) ● 公務員働き方改革を心から願う(国会待機消滅しろ)

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